人は自分の中にある常識を世間一般の常識と思い込み、気付かないうちにそれを他の人にも押し付けたり、それ以外を非常識として偏見の目で見たりしてしまう。
相手には相手の、自分と違う「当たり前」があるかもしれないということを、ついつい忘れがちな生き物のようです。
ちょっとしたきっかけがあれば「これは自分の思い込みだったんだ!」と気付くことができるのも人です。
その気付きをゲームを通して与えてくれる。
株式会社日立コンサルティング様が企画·開発した、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DEI)をテーマとする教育コンテンツ「かりものめがね/ Someone’s Glasses」のデザイン·印刷·加工を江戸クリエートでお手伝いさせていただきました。
日本語名「かりものめがね」英語名「Someone’s Glasses」は株式会社日立コンサルティングの商標(出願中)になります。
かりものめがね / Someone’s Glasses
「かりものめがね」は、3~5名+ファシリテーター1名でプレイします。
メガネをとりかえるように、いろいろな誰かの目をかり、自分と違う人の立場にたってロールプレイとディスカッションを行います。
よくある日常の場面をもとにしたシナリオを使い、設定された役の人物になって、その人であればどう思うか、どのような選択をするのか、それはなぜかなどを意見交換するうちに、新しい発見や思い込みへの気付きが得られる作りになっています。
試作段階での体験会でも「意識が変わった」「面白かった」など好評な意見が多く出たようです。
発案者の株式会社日立コンサルティングの山本様のこのゲームへの想い
誰にでも平等に選択肢があり、自らの意思で選択できることが当たり前の社会になってほしいというものです。
それができないことを選択する側の問題として片付けるのではなく、選択肢を用意する側と選択を受け入れる側も当事者意識を持つこと。
このゲームを通じて当事者の立場を体験することで、何をしてほしいか、あるいは、してほしくないか、その場にいたら当事者に対して何ができるか、周りの人はどう受け止めるか。
じっくり想像しながら考えるきっかけになって欲しい。
かりものめがねの情報は日立コンサルティング様のニュースリリースにもアップされています。下記よりご確認ください。
ゲームキット製造のこぼれ話
山本様より、江戸クリエートカードゲームラボにプロモーションなどで使用するゲームキット(試作品)製造のご相談をいただきました。
ゲーム内で使用する製造が必要なアイテム(カード2種/目隠しシール/コイン/コイン収納箱/説明書/外箱)は決まっていましたが、アイテムごとの細かい形状やデザイン、用途に適した素材などは江戸クリエートから提案させていただきました。
【設計のはなし】
設計での一番のポイントはコイン収納箱でした。
コインを15枚ずつに分けて収納したいというご要望の為、今回は間仕切り紙を井桁に組み、収納小箱に入れることにしました。
試作と微調整を繰り返して、15枚ジャストフィットの9つの小部屋が無事に完成しました。
【素材のはなし】
素材は目隠しシールに使用したものがイチオシ。
シールと言っていますが、糊で粘着するのではなく吸着する素材を提案し採用いただけました。
こちらの素材は少し吸着が悪くなっても裏面を水拭きすることで何度でも貼って剥がすことができ、繰り返し使用する「かりものめがね」での使用用途にマッチした素材になっています。
【デザインのはなし】
「かりものめがね/Someone’s Glasses」は商標の出願予定があった為、商品ロゴデザイン時には既製素材やAI生成はもちろん、既製フォントも使用していません。
完全オリジナルで制作しました。
【担当者のひとりごと】
お客様と何度も擦り合わせをし、ゼロベースからご要望通りのデザイン~製品までを作り上げる過程は、一筋縄ではいかないこともありますが完成した時の喜びはひとしお。毎回とても楽しく苦しんでいます。
ざっくりとした全体像でもお伝えいただければ、デザイン、形状や素材を提案させていただきます。
ぜひ 【江戸クリエート カードゲームラボ】 へお問合せください!