パン屋さんの前って素通りできないですよね!
あの焼きたての香ばしい香り…抗えない力で店内に吸い込まれてしまいます。
私だけですか?
いや、そんなことはないはず!
そんなパン屋さんの引力に逆らえないみなさまにステキなお店をご紹介したいと思います。
【すずの木ベーカリー】天然酵母で長時間熟成・発酵させた、からだにやさしいパン屋さんです。
すずの木ベーカリーは、本郷三丁目駅からほど近い閑静な住宅街の一角にあります。
大通りから少し奥まった路地裏にひっそりと構える小さなパン屋さん。
たまたま前を通りかかる…ということはないかもしれません。
つまり、知る人ぞ知る名店なんです。
それでも連日多くの人が足を運んでいます。お昼過ぎにはほぼ売り切れてしまうことも。
購入の際はケーキ屋さんのように衛生面に配慮し、ショーケースの中に並んだ品を店員さんが奥からとってくれるというスタイル。
こぢんまりとしつつも可愛らしい店内と木製のおしゃれなショーケースの効果も相まって、これがまたちょっと特別感があって気持ちがキラキラします。
気持ちがキラキラって感じ伝わりますかね?
すずの木ベーカリーのパンは、イースト菌を使わない米麹を主とした天然酵母100%で焼き上げているのが大きな特徴です。
この米麹から生まれた酵母が、アミノ酸という旨味成分を形成する元となり、やわらかさと甘みもプラスしています。
しかし酵母は生き物ですので、その日その日でコンディションが変わり扱いも大変です。特に添加物を使用しない天然酵母は不安定で、温度管理や取り扱いも更に慎重になる必要があります。
また、天然酵母を使用した生地はイースト菌を使用したものに比べると熟成や発酵に倍以上の時間を要します。
そのため、前日からの仕込みが必要でとても手間暇かかる大変な作業となります。
その全ての工程を、なんと店主さんお一人で行っているんです。
早寝早起きどころではない過酷なパン作り。
それを知ると、ショーケースにきれいに並んだパンがさらに特別なものに思えてきます。
さらにこだわりは、天然酵母だけではありません。
パンの前に並ぶ札をよく見ると[小麦][卵][乳製品]⚪︎/×と記載があります。
アレルギーがある方や小さなお子さんも食べられるようにとの店主さんのやさしさとこだわりです。
食パンをはじめ、数種類のパンが卵・乳製品不使用です。
あんぱんやクリームパンは表面に卵黄を塗って焼くと艶が出て美味しそうに見えます。
しかし、すずの木ベーカリーでは艶出しの卵は塗りません。
「見栄えは一段劣るかもしれない。けれど卵を食べられない人でも食べられるパンを増やしたい」
店主さんの思いやりの一言。
卵・乳製品不使用のパンの中でも、特にお勧めしたいのが食パン。
「当店の食パンは毎日食べていただきたいので、パン自体の自己主張は強くならないようにしています。その分、ジャムやバター、ハム、チーズ、海苔、ひじきといった和洋を問わない様々な具材を引き立たせます。目指すは“名脇役的な食パン” 。
ご飯に例えるなら“毎日食べても飽きず、どんなおかずにも合う美味しい白米” のような食パンなんです」
と店主さんが語ってくれました。
乳製品不使用のパンがある一方で、クロワッサンには通常より多い量のバターを使っているなど、老若男女幅広い層に受け入れられるパンが揃っているなという印象です。
ここまで材料や製法にこだわったパンを作り続ける店主の鈴木さん。
すずの木ベーカリーを開く以前は、フランス菓子店で修行をされていたそうです。
繊細なパン作りにはそういった経験や知識も生かされているのでしょうね。
パン屋さん好きのみなさま。ぜひ一度足を運んでみてください。
きっと素通りできないお店が1店舗増えることになりますよ。
今回のイラストレポートはこちら ✏️
【 すずの木ベーカリー】
〒113-0033
東京都文京区本郷2-29-10日原ビル101
連載「とんとくるすぽっと」ではイラストレーターのハナが本郷・湯島を中心に魅力あるスポットをイラストとともにご紹介していきます。
次回もお楽しみに!
【とんとくるすぽっとカード】
掲載スポットには“とんとくるすぽっとカード”を置かせていただいています。
気になる方は「すずの木ベーカリー」でGETしてください!