とんとくるこらむ

ヤレはヤルな ― 業界用語編 ―

それぞれの業界にはいろいろな業界用語が存在していると思います。

ドラマなどでよく耳にする
「デカ」「ガサ入れ」「わっぱ」などの警察業界用語
回っていないお店で言っていそうな
「あがり」「玉」「むらさき」などのお寿司屋さん業界用語
雀荘で使われている
「チョンボ」「鉄板」「ツメコアリアリ」などの麻雀業界用語(なのか?)
などなど。

もちろん印刷・製本業界にも業界用語が存在しています。
と言っても、その業界に長年属していると業界用語だという認識もなく、当たり前に使いすぎていて業界用語かどうかよくわからない言葉が多くなります。
そんな中、明らかに業界用語だと思う言葉が1つ。

「ヤレ」= 使えない、不良などの意味合い。

漢字で書くと「破れ」
やぶれたから使えないといったところから不良を指すことになったのでしょうか。

オフセット印刷機では、色の調整や見当合わせをして安定した印刷物を出すまでに数十~数百枚用紙を使用します。(印刷の御見積書には必ず予備紙が含まれています。印刷枚数と用紙の枚数が合わないのはそのためです。)
それは商品にはできない印刷物なのでヤレ紙と呼ばれます。
全部新品の用紙を使用するとヤレ紙を大量生産することになり予備紙も大量に必要になってしまうので、安定させるまではヤレ紙を通すヤレ通しを行う場合もあります。
これが製品に混じってしまうと大変なことに……これはまた別の機会に。

入社間もなく製本の現場研修で包装作業を行っていたら、
先輩から「それヤレ。」と言われ。

「(うわっ…急に命令口調…)わかりました。」と包装作業を続けていると。

「だから、それヤレ!」と強い口調で言われ。

(わかってるよ…やってるじゃん…返事が聞こえなかったの? 嫌なヤツ。)

と悪態つきたい気持ちをグッと抑え、大きな声で「はい!」と返事して、包装が終わった梱包をパレット(荷台)に置いた瞬間、梱包を先輩に取り上げられ。

「何回ヤレって言ったらわかるんだよ!」

「ヤレって言われたから、やったんですけど。」

「そのヤレじゃないよ! ヤレってヤルなってことだから…」

「???」

と、そこで初めて(キレ気味に)ヤレの意味を教えてもらうという大変ベタな経験をしました。
本当ヤレヤレです。

印刷現場や製本現場では「ヤレ」と大きく書かれた印刷物が置いてあったりするので、初めて目にした人は何をやればいいのだろうかと困惑するかもしれませんけど、業界用語ってそういうものですよね。

IT村(とんとくる編集)
気が付けば20数年、
どっぷり印刷業界に浸かっていました。
印刷業界の裏側を知ってもらって、
印刷って素晴らしい。
って思ってもらえたら幸いです。

江戸クリエート株式会社
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