二十四節気に思ふ

大暑に思ふ

2019年7月23日は、24節気の十二番目となる「大暑(たいしょ)」。今日から次の節気となる立秋(りっしゅう)までの期間が一年でもっとも暑い頃といわれています。
この頃は、ちょうど「夏の土用」にあたりますが、この「土用」とは、五行思想という古代中国に端を発した自然哲学の思想に基づく季節の割振り(春:木/夏:火/秋:金/冬:水)に当てはまらない期間(18日ないし19日間)を土の時季として「土用」となっています。ですから、土用は夏だけでなく四季ごとにあるものなのです。

五行思想とは、木・火・土・金・水という五つの元素によって、森羅万象の真理を説くというものです。それぞれに影響し合い循環するという考えが基となっている「五行相生」は、「木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生ず」とあり、意味としては「木が燃えて火を生じ、火が燃えたあとは土が生じ、土からなる山には鉱物(金)が生じ、金は水を生じ、水は木を成長させる」というように循環し乗じていきます。
この反対に「五行相克」という考えもあり、「水は火に勝(剋)ち、火は金に勝ち、金は木に勝ち、木は土に勝ち、土は水に勝つ」というもので、「水は火を消し、火は金を溶かし、金でできた刃物は木を切り倒し、木は土を押しのけて生長し、土は水の流れをせき止める」ように相手に影響を与え弱めてしまいます。
つまり、エネルギーはバランスであって、強弱や善悪などではなく、それぞれが影響し合い、自然界だけでなく社会も同様に成り立っているというものが五行思想。

ちなみに夏は五行でいうところの「火」となり、調和をするために「土用」には「水」を指す「丑(牛)」を食すというものが起源といわれているようですが、いまは鰻になっています。
これには諸説あり、夏の暑い疲れる時季には滋養強壮が必要だということはひとつでしょうが、実は鰻は冬の食べ物ですから、「水」と関連してというのが腑に落ちます。

バランスというものは、とても大切で、なにかが突出するとその歪みは必ず現出します。暑いときもあれば寒い時もある、それぞれが補完し合っているということ忘れずにいたいと感じる大暑です。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは?
太陽の黄道上の位置を24等分して決められた定気法を用いた太陰太陽暦(旧暦)。
いまなお生活暦として季節の指標となっています。
次気は8月8日「立秋(りっしゅう)」となります。
文:西村公志(にしむらこうじ) マーケティングコンサルタント
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「マーケティングとは豊かな未来を語ること」という理念の基に法人や個人のコンサルティングを行っています。