つなげる

秩父太織の伝統を継承した日常生活で使える、Handweaver Magnetic Pole の新しいテキスタイル

秩父(埼玉県)は、東京から北東に60km離れた豊かな自然に囲まれた場所である。
水はけが良く、平坦な土地が少ないため、コメの栽培には適していない。代わりに、このような環境に強い桑がよく育つ。そのため、古くから養蚕が盛んであった。
Handweaver Magnetic Pole (以下Magnetic Pole)は、この地で「秩父太織」の伝統を継承し、日常生活で使える、秩父発の新しいテキスタイルを生み出している。

現在、国内で生産されているシルク商品のうち、国産繭を使用しているものはわずかに0.3%。
そんな中、Magnetic Poleで生産している生地はすべて、提携している近隣の養蚕農家のシルクを使用している。年5回程度、蚕が繭を作るタイミングに合わせ、継承されてきた糸づくりの技術、「座繰り」によって生糸を巻き取っていく。大量生産はできないものの、最後まで丁寧な作業にこだわることで、肌触りの良い、繊細な生地をつくり上げている。

Magnetic Pole で生産している生地は、100%秩父産のシルク。伝承された技術によって出来上がった糸は撚り(より)のない「無撚糸」。撚りのかかっていない糸をオリジナルのワッフル文様で織り上げた生地は、素材本来の肌触りと吸水性に加え、生地としての強さを兼ね備えている。そのため、洗濯をしても問題がなく、洗うことで柔らかくしなやかな感触を増していく普段遣いできるシルクを実現している。

ナチュラルフラットシルクで織り上げたこの生地は、従来からの秩父太織の着尺反物に始まり、現在では、きめ細やかで肌に馴染む特徴を活かし、ハンカチ、ウォッシュタオルや衣類など様々な用途で使われている。通気性が良く速乾性があり、洗濯機で洗える生地は、現代の生活環境にとてもマッチする。

なお、7月2日(火)までmonova gallery(リビングデザインセンターOZONE 4F)で「洗えるシルク~進化する秩父太織~展」が開催されており、秩父の伝統織物の若き担い手たちが手がける100%地元産繭の洗える手織り布を実際に触れることができる。
秩父太織の伝統と北欧織の織文様技が融合した、現代の生活環境に合う新しいテキスタイルに今後も注目していきたい。

Magnetic Pole
http://magneticpole.jp/