二十四節気に思ふ

夏至に思ふ

2019年6月22日は、24節気の十番目となる「夏至(げし)」。今日は一年のなかでもっとも日照時間の長い日となり、東京では14時間34分。気温と湿度はこれから日々上昇し、本格的な夏へと向かうわけですが、日照時間は今日をピークに短くなり、少しずつ冬へと向かい始めます。実態と現象のラグは思うよりも大きいものです。

夏本番を前に、日本で初めての海洋プラごみ回収装置が神奈川県江の島ヨットハーバーに設置されました。このヨットハーバーはセーリングのオリンピック競技会場予定地となっており、周辺の環境整備も念頭に導入決定されたようです。

前回の記事でも触れたSDGs(持続可能な開発目標)。海の豊かさを守ろうという目標も含まれていて、マイクロプラスティックなど海洋漂流ごみは四方を海に囲まれる日本にとっても大きな課題となっています。海洋のごみは捨てた付近だけが汚染されるだけでなく、海は繋がっていて漂流しますし、汚染されている海からの蒸気が雨を降らせ、森林や土壌にも注がれ、そして川となり、水資源としても人間の生活にも入り込んでいます。

消費財のキーワードとしてよく耳にする3つのR、そもそもの量を減らすリデュース(Reduce)、繰り返し使うリユース(Reuse)、資源として再利用するリサイクル(Recycle)。このなかで一番コストがかさむのがリサイクル、焼却炉の建設には約100億円、稼働には年間で2億円以上、施設の寿命はたった30年程度、建設し維持運転するためには毎年5億円以上の費用がかかるわけです。
そして、100億円の焼却炉にはリサイクル時に発生した高濃度のダイオキシンや貴金属などが含まれるため、解体にはさらに大きな費用が必要だといわれています。

大きなエネルギーを使ってプラスティック製品を造り、大きなエネルギーを使ってリサイクルをし、その負担は私たちだけでなく自然環境も背負うことになっています。
いま求められているのは、私たち生活者自身が目の前の消費財に対して、利便性や価格だけにとらわれず、大局的な観点でその製品の存在価値を吟味し、購買判断していかねばならないということ。地球にとっての本格的な冬が訪れるまでそれほど時間も残されていないのではないでしょうか、明日からは陽も短くなっていきます。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは?
太陽の黄道上の位置を24等分して決められた定気法を用いた太陰太陽暦(旧暦)。
いまなお生活暦として季節の指標となっています。
次気は7月7日「小暑(しょうしょ)」となります。
文:西村公志(にしむらこうじ) マーケティングコンサルタント
https://normcoremarketing.com/
「マーケティングとは豊かな未来を語ること」という理念の基に法人や個人のコンサルティングを行っています。