二十四節気に思ふ

清明に思ふ

2019年4月5日は、24節気の五つ目となる「清明(せいめい)」。万物がいきいきとして清々しいさまを表わす「清浄明潔」を略したものが清明のようです。春の到来を視覚的に感じる桜も見頃で、日本では学校や官庁・役所、企業などの新期とも重なり、新しいスタートの時季となります。

爽やかな春にピンク色の花をつける桜が日本を象徴とする国花のひとつといわれています。このように象徴的な何かを用いてイメージをつくっていくこともブランディング。国だけでなく、社会における企業、市場における製品やサービスにおいても同様、差別化を図るためにも有効で、基幹ができると枝葉はつけやすいものです。

“デザインとは思いを設計すること”といわれたりしますが、その思いを具現化したものとして、周知されている既存のものを象徴化するというのは解りやすいものです。「それってどんなもの」と聞かれ、「例えばこんな感じ」と多くの人が共通の概念を持つ事象で答えることができれば理解を促すのは間違いありません。そして対外的なメッセージだけでなく、内製に関わる方たちへもイメージを共有するという意味において有効です。

日本を代表する花として桜があるわけですが、国民は本当にこの季節が好きなのかという疑問も湧きます。イメージと現実との乖離があるとブランディングは成功とはいえません。調べてみると、開示されているデータに多少の差はあっても、四季の中では「春が好き」という方が約4割を占め、圧倒的な数でした。木々もいきいきとし、太陽も力強く、明るく清らかな春が多くの人を魅了しているようです。また、海外からの観光客数も大きな差ではないものの4月が一番多く、これもイメージとして繋がっています。このように象徴が事業基盤となることがブランディングとして成功となります。
日本のブランディングは名実が繋がっている成功例といえます。

陽光眩しく生命力を感じる清明の朝、個としての幹も改めて考え直す良い機会です。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは?
太陽の黄道上の位置を24等分して決められた定気法を用いた太陰太陽暦(旧暦)。
いまなお生活暦として季節の指標となっています。
次気は4月20日「穀雨(こくう)」となります。

西村公志(にしむらこうじ) マーケティングコンサルタント
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「マーケティングとは豊かな未来を語ること」という理念の基に法人や個人のコンサルティングを行っています。