二十四節気に思ふ

立春に思ふ

2019年2月4日は、二十四節気のはじめとなる「立春(りっしゅん)」。ようやく寒さも底を打ち、これからは気温も少しずつ上がってくる節目となります。立春の前日は節分、節を分けるということで立春、立夏、立秋、立冬の四節の前日すべてが節分となっています。しかしいまでは節分といえば2月3日、新しい春に厄を払って迎えるというものだけが一般行事化されているようです。行事化されるには、商業化されていることが社会では求められるひとつとなりますが、節分もたがわず豆、恵方巻、鰯といった食材が厄払いの願掛けとして販売されています。

さて、立春の願掛けとして「立春大吉」というものがあることをご存知でしょうか。この四文字は表から見ても裏から見ても同じように見えるため、厄がどの方角からも近寄って来ないという吉文字として立春の厄除けとして祀られているようです。
人間は感覚的に正対称を心地良いものとして判断するようです。これは建築物でも生物でも思考でも同じで、バランスを保とうとする能力が備わっていて、どちらかに偏りすぎないようにすることが肝心なのだということを本能として感じています。

節分は商業化し伝えられていると先述しましたが、近ごろ「富の再分配」という言葉を再び聞くようになってきています。1年間で生み出された世界中の資産はたった1%の上位の豊かな人たちにその82%を独占されています。資本主義社会は長期的には格差社会を増長するといわれ、実際そのようになってきています。この格差は世界中で顕在しつつあり、その歪みはフランスでのイエロージャケットデモなどとして具現してきています。本来はシンメトリーとしてバランスのよいものを求めているのが人間の本質であり、こうした歪(いびつ)な社会が持続できるとはとても思えず、果てにはAIがこの社会を裁くことになるのでしょうか。
調和社会の実現を立春大吉の文字を通して願う、まだ寒さの残る立春です。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは?
太陽の黄道上の位置を24等分して決められた定気法を用いた太陰太陽暦(旧暦)。
いまなお生活暦として季節の指標となっています。
次気は2月19日「雨水(うすい)」となります。

西村公志(にしむらこうじ) マーケティングコンサルタント
https://www.facebook.com/koji.nishimura1964
「マーケティングとは豊かな未来を語ること」という理念の基に法人や個人のコンサルティングを行っています。