つくる

五感で楽しむ自立支援食器/大成樹脂工業「IROHA」

 

プラスチック製品のデザイン・設計から成形・組立を行う大成樹脂工業株式会社が開発した自立支援食器「IROHA(いろは)」。食事をするのに不自由な方や億劫な方にも食べやすく、食欲をそそる器のデザインと食材の香りや味わい、そこから弾む会話を五感で感じ、食事を楽しめるよう考えられた食器である。

 

2015年度グッドデザイン賞を受賞

 

器の表面は周囲がくぼみ、壁(側面上部)がほぼ垂直になっているため、食べ物が集めやすく掬いやすいよう機能的につくられている。また、底と土台が厚い低重心設計の器とトレイ両面の滑り止めにより器を手で支えることなく、ぐらつく心配なく食事を楽しむことができる。
また、器には工房とコラボレーションによる会津塗りが施され、機能面だけではなくデザイン面に対しても手が加えられている。

 

 

 

開発のきっかけは、「身体の自由が利かず、食事がつまらない」「いかにも福祉っぽい食器は使いたくない」という社員の親御さんの一言。それを聞いて実際に施設を見学した際に、とろみ食の最後の数口を専用の食器で苦労して食べるのを見かけ開発に繋がっていった。
食べたい想いを自然に満たし、生活を豊かに、より健康に導く、機能とデザインが両立した従来の機能食器とは異なる「IROHA」。このような心遣いのあるプロダクトが高齢化社会に求められていくのだろう。